『大逆転裁判』が海外で発売されない理由とは?

『大逆転裁判』が海外で発売されない理由とは?

カプコンのランサムウェア攻撃に関係した一連の情報流出に触発され、海外で『大逆転裁判』のローカライズを心待ちにしているファンがざわめいているようです。

以前紹介した『逆転裁判』の続編や過去作のコレクションが開発中か、とした記事の中に、『大逆転裁判』が海外で発売されるかもという噂がありました。

『大逆転裁判』は3DSで発売された『逆転裁判』シリーズのスピンオフで、明治時代を舞台に、成歩堂龍ノ介の先祖が登場するタイトルです。
彼は英国へと留学し、そこで出会ったシャーロック・ホームズやワトソン博士の娘アイリス・ワトソンと事件に巻き込まれていきます。

この作品が海外向けにローカライズされていない理由について、カプコンは明らかにしていません。プロデューサーの江城氏がGamespotのインタビューに対して「いくつかの事情があって」と曖昧に答えたのみです。

同じように多くの要望があるにも関わらずなかなかローカライズが実現しないゲームに『MOTHER3』がありますね。
こちらも理由は明らかにされていません。

カプコンが『大逆転裁判』を欧米で発売しない理由には2つの説があります。
まず1つはシャーロック・ホームズの著作権に引っかかる、というものです。
ヨーロッパや日本では「シャーロック・ホームズ」はパブリックドメイン(知的財産権が発生しない、公有の財産)となっていますが、アメリカでは事情が異なります。

コナン・ドイルの遺族は、氏が1920年代に発表した最後の短編小説についてはまだ著作権で保護されていて、ひいてはシャーロック・ホームズも著作権保護下にある、と主張しています。
実際にはこれらの小説のほとんどがパブリックドメインとなっていますが、カプコン側が裁判になることを恐れたのかもしれません。
しかし、それなら「シャーロック・ホームズ」を別の名前に差し替えればいいだけなので疑問が残ります。

もう一つの説として、本編とは異なり『大逆転裁判』は明治時代・ビクトリア時代を舞台にしており、当時の日英関係を強く反映しています。これを正確にローカライズするためには非常に労力がかかり、カプコンとしては採算が合わないと結論づけたということです。

実はDSで発売されている『逆転検事2』もローカライズされておらず、これも同じ理由からだろうとされています。

海外ファンの熱心な支持とは裏腹に、本シリーズの海外売上は小規模なものです。
『逆転裁判5』、『逆転裁判6』、『逆転裁判123』は海外同時展開されたもののダウンロード版だけの発売で、パッケージ版があった『レイトン教授VS逆転裁判』は海外では任天堂発売でした。
カプコンとしてはニッチなIPだと考えているのでしょう。

しかし今回の情報漏洩によって欧米での展開が知らされ、ファンはカプコンに同情しつつも喜んでいるようです。
正式な発表はまだなので、これがぬか喜びでないよう祈りたいです。


『逆転裁判』シリーズの海外事情でした。『大逆転裁判』は久しぶりに巧舟氏が戻ってきた作品ですし、シリーズ内でも1、2を争う名作なので、ぜひ海外のファンに遊んでほしいです。

記事中に出てきた『逆転検事2』も捨て置くにはもったいないスピンオフです。こちらもキャラクター、ストーリーともに人気が高く、続編を心待ちにしているファンが多い作品です。

カプコンほどの企業からしたら小粒なタイトルかもしれませんが、かつて三上真司氏(違う方かもしれません)に「大事にしなければいけないシリーズ」として『モンスターハンター』と一緒に名前を挙げられたこともあるシリーズです。
今後の動きに期待します。

参考記事

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