『SCARLET NEXUS』の海外メディアによるレビューが到着:良アクションだがフィールドは直線、シナリオはずさん

『SCARLET NEXUS』の海外メディアによるレビューが到着:良アクションだがフィールドは直線、シナリオはずさん

バンダイナムコの新作アクションRPG『SCARLET NEXUS』が6月24日に発売されました。新規IPとなるので様子見している人も多いかと思います。日本のゲームメディアでは本作のような大手ゲーム会社のタイトルの悪い点を言わないので、海外ゲームメディアによるレビューを紹介します。

PS系ゲームメディアPUSH SQUAREのレビューなので、PS5版をプレイしての感想となります。


『SCARLET NEXUS』は、人間の脳が進化した世界を舞台にした非常にユニークなアクションRPGです。ほとんどの人は頭の中が一種の脳内ネットワークに接続されています。その中で特にに才能のある人は「念力」を使うことができます。彼らは脳を動力源とするX-MENであり、物語は少数のサイキック・ソルジャーを中心に展開していきます。

非常にアニメ的な視点で描かれたディストピアSFであり、魅力的な設定とクールなコンセプトを提供しているが、ストーリーテリング自体はやや平板であると言わざるをえません。ゲームは2人の主人公で構成されています。名門の家系に生まれた心優しい士官候補生のユイトと、冷徹な性格の天才科学者カサネです。ゲーム開始時にどちらの主人公かを選択し、その選択によって全体のストーリーが異なる視点から展開されます

つまり、全体像を把握するには2回のプレイが必要で、それぞれ約20時間かかります。理論的には魅力的な前提ですが、実際には『SCARLET NEXUS』のストーリーテリングとゲーム性の両方が、2回のプレイではもちろん、1回のプレイですら飽きてしまいます

しかしこれらの側面が悪いというわけではありません。実際本作はよくできたRPGであり、バンダイナムコが過去に開発したタイトルの中で最も洗練されていると言っても過言ではないです。ただ、この「頭脳パンク」アドベンチャーを10時間ほどプレイしていると、その欠点がだんだんと明らかになってきます。

例えば、ストーリーテリングについては、後半になるとテンポが悪くなってきます。物語の重要な瞬間は、あまりにも早く忘れ去られてしまったように感じられるし、キャラクターの中にはすぐに態度を変えてしまう人がいるのに、それを裏付けるような成長はありません。終盤ではプロットがあまりにも論理的に飛躍しているため、錯綜しているように見えてしまいます。

本作のストーリーを支えているのは、あまり印象に残らない脇役たちです。ユイトとカサネはゲーム中にそれぞれの味方を得て、好感が持てる存在となっています。最近の日本製RPGの多くがそうであるように、これらのキャラクターは最初はステレオタイプで一面的に見えますが、彼らをよりよく知ることで変化していきます。

本編ミッションの合間に仲間と過ごすことができる「絆システム」では、各メンバーの特徴を知ることができます。ある者は楽しい個性を見せてくれ、ある者は世界がどのように機能しているかについて別の見解を示してくれます。全体的なストーリーが迷走しているように感じても、飽きさせないだけの要素がここにはあります。

『SCARLET NEXUS』のプレイ時間のうち、カットシーンと会話が約3分の1ほどを占めます。残りの時間は荒廃したフィールドを移動したり、モンスターとの戦いに費やされます。この悪夢のような生物には通常の武器は効かないので、味方の超能力で相手を抑えることになります。

フィールドはデザイン的にはごく標準的なもので、ほとんどが直線的であり探索の要素はほとんどありません。本作は全体的に非常にすっきりとしたスタイリッシュなタイトルなので、見た目は十分に良いのだが、バリエーションはあまりなく、探索の大半は旧市街の廃墟など、見捨てられた都市部に行くことになります。これはマンネリ化を引き起こします。

残念なことに、直面する敵についても同じことが言えます。モンスターは有機物や無生物を寄せ集めたとても想像力が注ぎ込まれたものですが、すぐに攻撃パターンがわずかに異なるだけの敵ばかりだとわかります。ボスでさえ後に通常の敵として再利用されています。

さらにこの問題はゲームの戦闘システムにも及んでいます。本作の戦闘は表面的にはユニークで満足のいくものでした。このゲームの特徴は、ユイトやカサネの念力を使って車や建築資材、ガレキなどの重い物体を敵に投げつけてダメージを与えることができる点です。基本的な武器のコンボと合わせて使うことで、バトルに楽しいリズムが生まれます。とくにタイミングよく近接攻撃とガレキ攻撃を連鎖できるようになるとその効果は絶大です。

問題は戦闘が実際には進化しないことです。バフや派手な必殺技はチームメイトとの絆を深めることで得られますが、戦闘の要は常に近接攻撃、ガレキ攻撃、近接攻撃、ガレキ攻撃の繰り返しです。これでは陳腐化してしまいます。最も面白いチームプレイの能力はゲームの終わり近くまですべてロックされています

それでもおおむね戦闘は十分に楽しいと言えるでしょう。とくに巨大なコンクリートの板で奇妙なモンスターを叩くのは気持ちいいです。PlayStation 5では、デュアルセンスコントローラーの触覚フィードバックを利用して、ゴロゴロとした衝撃を感じられ、さらに瓦礫を持ち上げているときには、L2とR2のトリガーにテンションを感じます。これらはすべてうまく実現できていて、リアルな感触を与えています。

総評として『SCARLET NEXUS』は楽しく洗練されたアクションRPGだが、興味深いコンセプトと設定にもかかわらずすべてが少し退屈に感じられます。興味をそそるプロットはずさんなストーリーテリングによって阻害され、戦闘システムは楽しいが、クリアのかなり手前で飽きてしまいます。このゲームの欠点を克服できればブレインパンクな世界には好きなものがたくさんありますが、自分の灰色の脳を再配線することを期待しない方がいいでしょう。


PS系ゲームサイトとしては少々辛口な意見でしたが、ようはいかにも日本のアニメ的なストーリーは楽しめる人が限られてしまうということでしょう。普段アニメを楽しめている人や、7月から公開されるアニメ版を気に入った人なら悩むことなく購入してよさそうです。

バトルに関しては後半飽きてしまうと書かれていますが、逆に言えば後半まで飽きないということです。スタイリッシュなアクションと銘打っていても開始早々退屈しまう作品も多いので、体験版を遊んでみて判断しましょう。ただ敵やフィールドのパターンが少ないのはいただけませんね。このへんの詰めが甘いのがいかにもバンダイナムコという感じです。

『SCARLET NEXUS』はPS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X/S、PCにて発売中です。

参考記事

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【早期予約特典】SCARLET NEXUS PS5版(追加コスチューム・アタッチメントが入手できる特典コード)価格:7,667円
(2021/6/25 14:04時点)
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【早期予約特典】SCARLET NEXUS Xbox Series X / Xbox One版(追加コスチューム・アタッチメントが入手できる特典コード)価格:7,667円
(2021/6/25 14:04時点)
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