海外版『大逆転裁判1&2』パンデミック最中におけるアフレコの苦労が語られる

海外版『大逆転裁判1&2』パンデミック最中におけるアフレコの苦労が語られる

海外版『大逆転裁判1&2』のアフレコはパンデミックの最中に行われました。その様子をローカライズディレクターのジャネット・スー氏が開発ブログで語りました。

『大逆転裁判』のローカライズは「Authentic, yet Accessible(本格的でありながら、親しみやすい)」というコンセプトのもと行われました。例えば通貨を原文のまま「円」にするか「ペニー」に換算するか、本格感とわかりやすさのどちらを重視するかで変わり、翻訳する上ではさまざまな判断をひとつひとつくださなければなりません。ブログではこういったローカライズの苦労話をゲームに登場する場面で説明したりと、とても読み応えがあるシリーズファン必読の内容となっていいます。

英語版の吹き替えでは、ゲームのおもな舞台となっているイギリスのスタジオを使いたかったり(なぜかゲームのアフレコはアメリカ、とくにロサンゼルスで行われることが多いようです)、キャラクターの背景に合わせてイギリスや日本のルーツを持つ声優を起用したかったようですが、新型コロナウイルスのパンデミックによって選択の幅が狭められてしまいました。そのため現実的な判断として、「主人公の龍ノ介と寿沙都の二人は“マスト”、他のキャラクターたちは“任意”」というオーダーをしました。

それでも先行きが見えず、最悪の場合日本語音声を使用し、「ホームズ」を「ショームズ」に収録しなおして(英語版では著作権の関係上ホームズの名前を使えない)日本語ボイスのみで発売せざるをえないという話にまでなったようです。

主役の声優に日系人の俳優を選んだのは、声優のルーツにないアクセントでの演技を求めたり、ステレオタイプなアクセントをつけたくないという考えからのようです。龍之介と亜双義は大学で英語を勉強してきたためネイティブに近い発音になっているだろうと考え、寿沙都に関しては論文や推理小説から独学で学んだだけなので発音は洗練されていないという風になっています。こうしてキャラクターの背景ごとにばらばらなアクセントが混在し、現実のような多様性を表現したボイスが実現しました。

スー氏は「ちょうどロックダウンが解除されたわずかな隙間にスタジオで収録ができたことは本当に奇跡だった」と語っています。イギリスのロックダウンという措置は厳しく、とくに国をまたいでのアフレコ収録の準備は大変だったことが文章から伺えます。


『大逆転裁判』のローカライズは長いこと海外ファンに望まれていました。スーさんのブログを読むと、作業的にも予算的にも簡単にできることではないことがわかりますね。本作が発売されたらぜひ英語音声で遊んでみたいですね。ゲーム内言語は日本語、音声は英語という設定もできます。

『大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-』は2021年7月29日発売予定で現在予約受付中です。

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