
Xbox Game Passから削除された『グランド・セフト・オート5』ですが、その後売り上げランキングで急上昇しました。
昨日紹介したイギリスのゲームランキングTOP10(パッケージ)では、1位『マリオカート8』、2位『グランド・セフト・オート5』、3位『マインクラフト』という3本の旧世代のゲームがトップ3を独占しました。『GTA5』は2013年にPS3/Xbox 360で発売され、翌年にPS4/Xbox Oneへ移植されました。さらにPS5/Xbox SeriesX/S版が2021年11月にリリース予定です。
『GTA5』は今年4月にXboxのサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」に追加され話題を呼びました。サービスに加入している人なら無料で遊ぶことができるので、古いタイトルとはいえいまだに売れ続けている本作が追加されるのは驚きでした。Xbox Game Passで遊べるゲームはたびたび差し替えがあるのですが、『GTA5』は8月8日にサービスから削除されてしまいました。
先のランキングは8月14日までのもので、『GTA5』の売り上げが44%増加し順位を5つ上げたことは、Game Pass終了にともない引き続き遊びたいユーザーが購入したと考えられます。週によって多少の増減はありますが、ここまで急増する材料は他に思い当たりません。
Xbox Game Passのおかげで売り上げ増加につながったのは『GTA5』に限ったことではありません。サブスクリプションに追加されることでより多くのユーザーの目に触れることになり、さらに買う前に試してみることができるので、満足にプロモーション出来ない中小規模のタイトルに関しても、開発者とユーザー双方にメリットがあるサービスなのです。
1タイトルあたりの開発費が高騰している現在、「Game Passはサービスとして長続きしない」と指摘されることが多いのですが、その発言には「ゲームが売れなくなるから」という前提があります。しかし今回の『GTA5』の売上増加は必ずしもそうでないことの証明となりました。また、マイクロソフトによると、Game Pass加入者はそうでないユーザーと比べて、ゲームを購入したり有料DLC、少額課金にお金を使う割合が50%も大きいことが明かされています。
今回の『GTA5』の売上増は、『グランド・セフト・オート オンライン』を引き続き遊びたい、というユーザーが多かったからだと思われます。なので他のタイトルも同じように売り上げ増加するとは限りません。ただ、記事中にもあるように中小規模のゲームにとっては大きなチャンスとなります。
こうしたマイクロソフトの戦略を他社が理解したときには、Game Pass一強という状態になっていそうです。
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